韓国語はやく話せるようにならなきゃ、韓国に住んでいるんだから。
長男が小さいとき、まだ言葉が出て間もないころ、義理両親に言われ続けました・・・忘れもしません。
それはもうストレスでしかありませんでした。
当時、まだ2歳にもなっていない長男、日本語だってそんな話せるわけもなく、日本語の単語が少し言えるくらいでした。
でも義理両親は、孫の口から最初に出た言葉が韓国語じゃなく、日本語だったからおもしろくなかったんでしょうね。
それとも、ただ単に心配だったのか、会うたびに言われ続けていました。
わたしのように、韓国に住んでいて、子どもの言葉のことで義理両親ともめていて困っている方結構多いんじゃないでしょうか?
これから韓国で暮らしていくうえで、義理両親との関係は続いていく。
じゃあ、子どもの言葉の問題にどう向かい合っていけばいいのか?
我が家も含め、他の在韓日本人のおうちはこの壁をどう乗り切ったのか、乗り切っているのかを、わたし自身の経験や友人から聞いた話をもとにまとめます。
『ママとは日本語で会話』と無意識のうちに認識させよう
我が家は、
子どもたちとママとの会話は日本語のみ
が暗黙のルール。
ルール・・・というよりも、子どもたちが赤ちゃんの頃からずーーっと日本語で話しかけていたので、ママとは日本語、パパとは韓国語、と自然になっていました。
ここで大事なのは、
どこにいても、何があっても、(なるべく)ママは日本語で子供に話しかけること!
『ママとは日本語で話す』と習慣づけてあげれば、大きくなってからも韓国語と日本語で混乱することはあまりありません。
病院や保育園の先生、韓国人ママたちと話すときは、もちろん韓国語です。
実際に長男は、わたしには必ず日本語で話しかけます。
もしわたしが義理実家などで、やむを得ず韓国語で話しかけることがあったとしても、長男からママへの返答は毎回日本語なんですよ。
無意識に日本語と韓国語を使い分けているんですね。
まるで頭の中にスイッチがあるかのように、パパッと切り替えられるんです。
2歳で保育園に入園。韓国語は大丈夫?
韓国では2歳から保育園に送る家庭が多く、うちの長男も2歳になった年から保育園に通い始めました。
本当は貴重で短い、かわいいわが子の幼児期を一緒に過ごしたくて、3歳になってから保育園へ通わせたいと思っていました。
でも当時、義理両親や夫が「韓国語を早く覚えさせないと!日本語のほうが話せるなんて心配だ。」と一刻も早く保育園に通う事を望んでいたので、しかたなく2歳で入園することに。
はじめの約1ヶ月間は慣らし保育なので、1時間だけ・・・お昼まで・・・お昼ご飯食べるまで・・と保育園で過ごす時間はあまり長くありませんでした。
パパとの会話を聞いていても、あまり大きな変化は見られなかったのですが、
慣らし保育が終わったころからの、子どもの韓国語の上達の速さには本当にビックリしました。
ある日、いつものように保育園から帰って来て遊んでいたら、歌を唄い始めた長男。
ん?何の歌だろう?聞いたことないな・・・と思って耳を澄ましてみると、
ん…んんん?!韓国語!!え、韓国語で歌ってる?
日本語の歌しか知らなかった子が、韓国語で歌を口ずさんでるではありませんか!
保育園に通い始めてから、韓国語に話す・聞く機会が増えた事により、長男の韓国語が一気に上達したのです。
子どもの適応力を信じて!韓国語の心配はいりませんよ
義理両親に言われたから・・・ではありませんが、
同い年のおともだちと韓国語でじょうずに会話できているのかな。
と不安になることがあるんです。やっぱり親ですから、どうしても心配になってしまうんですね。
保育園に入園してから1年ほど経ったあるとき、保育園の担任の先生との面談があったので、ある質問をしたのです。
「韓国語が話せているのか?ちゃんと聞き取れているのか?」
- 「わたしが言っていることを、本当にそっくりそのまま、上手に真似るんですよ。
- 「韓国人の両親を持った子ども達とあまり変わりませんよ〜!女の子達は話し始めるのが早い子が多いけど、ほかの男の子たちと比べても大体同じですよ。」
と話してくれました。
保育園に入ったら、韓国語はあっというまに覚えます!
今まで日本語だけしか話せなかった友人の子ども達も、「保育園に行くようになってから、あっという間に韓国語話せるようになった。」と聞きました。
みんな保育園に入って1年経った今、韓国語ペラペラ!
今では、日本語での会話だけじゃなく、ひらがなやカタカナの読み書き、漢字などを、子供たちにこれからどうやって教えていけばいいのか、日本語の方が心配です(笑)
『わが子の母国語は2つ』日本語と韓国語
わたしは、うちの子には母国語が2つあると思っています。
小さな子どもが2ヶ国語を同時に覚えるなんて混乱するんじゃないか、と心配になる方もいるでしょう(悲しいことに、韓国語ではこういった考えのお年寄りが結構多いです)。
でも、それは違います。
子どもの脳はとても柔らかく、スポンジのようにあっという間になんでも吸収します。
赤ちゃんのころから触れてきた言葉は母国語として自然と頭にインプットされ、忘れることはないでしょう。
しかし、「勉強」として覚えた言葉は、母国語以上に話せるようになることは難しく、そして使わない限り忘れていってしまいます。
子どもが小さいときは、日本語に力を入れていてもいいと思います。
だって、韓国にすんでいて、韓国語を話せるようにならないわけがないんです。
もし、「日本語はあとで覚えさせればいい」などと言われて、しかたなく韓国語をまず覚えさせようとしている方がいたら、是非今からでもお子さんと日本語での会話を始めてみてはどうでしょうか。