妊娠中はお腹の赤ちゃんになにかあったら困る、と車やバスでの長期間の移動は控えたほうがいい、と一度は耳にしたことあるんじゃないでしょうか?
飛行機に乗ったらダメ?
でも、海外に住んでいるわたしたち、日本で里帰り出産のために、飛行機を利用する妊婦さんも多いと思います。
里帰り出産でなくても、「出産前に旦那さんとふたりだけの思い出作りに旅行に行きたい」と海外旅行を予定している方も多いでしょう。
しかし、妊婦さんが飛行機を利用する際、通常とは身体が違うため、精神的にも体力的にもi
ろいろと大変です。
- 妊婦さんって飛行機に乗っても大丈夫?
- 飛行機に乗ったとき、お腹の赤ちゃんへの影響は?
- 妊娠中、飛行機に乗るときの注意点は?
実際に、ドイツから韓国への長距離移動をした、わたしの経験もとに、妊娠中の飛行機の利用についてまとめていきます。
妊娠中でも飛行機に乗ることはできる!
妊娠は病気ではありません。なので、飛行機に乗ることはできます。
しかし、妊娠中はお腹の赤ちゃんへの影響と、自分の身体への負担を常に考えていなくてはいけないのです。
妊娠初期である妊娠4~15週(妊娠2〜4ヶ月)は、胎盤がまだ完成していない、不安定な状態です。特に妊娠超初期の2ヶ月ころまでは流産の危険もあるので、なるべく避けましょう。
なるべく、妊娠5ヶ月〜7ヶ月ころ(16週〜27週)の安定期に乗るのがいいでしょう。
しかし、安定期だとしても、妊娠週に関係なく、「もうチケット買っちゃった。」との理由で、もし体調が悪いのに無理して乗ってしまうと、機内で体調が悪化しても、すぐに病院に行けず、最悪の事態を招いてしまうこともありえます。
旅行前に体調を崩してしまったら、自分の体調とよく相談し、最終判断は産婦人科の先生に任せることをオススメします。
飛行機に乗るときの注意点は?
「安定期だから大丈夫」
…とは限りません。
安定期に入ったからといっても、飛行機の中は妊婦さんにとって快適な環境とは言えないのが現実なのです。
緊急時、すぐに病院に行けない
お腹が頻繁に張ったり、産気づいてしまったり…と、急に機内で体調が悪化したとしても、病院に駆け込むことはできません。
飛行機を利用するときは、事前に体調管理を万全にしておき、機内では、母体にも赤ちゃんにも、なるべく負担が少ないように常に気をつけていましょう。
- エコノミークラス症候群
エコノミークラス症候群とは、血流が悪くなって、血液中にできた血栓という血の塊が流れていって肺や脳に詰まることをいいます。
飛行機で何時間も同じ姿勢で座っていることで、エコノミークラス症候群が起きやすいといいます。
しかも、特に気をつけたいのが妊娠中。
妊娠中はホルモンのせいで、血液の流れがゆっくりになり、むくみやすくなります。機内では、水分をこまめに摂り、定期的に足を動かしてください。
- つわりの悪化
つわりがある妊婦さんの場合、座席シート、機内食、そして隣前後の人の体臭や香水の匂いや、風通しの悪さ、乗り物酔いなどで、気分が悪くなり、吐き気をもよおすかもしれません。
乗り物酔いのひどい妊婦さんは、事前に産婦人科で妊婦でも飲める酔い止めの薬を処方してもらいましょう。
匂い対策は、マスク…しかないですよね。匂いづわりのひどい妊婦さんは、ちょっと恥ずかしいですが、鼻にティッシュを詰めたり(マスクで見えないから大丈夫!と自分に言い聞かせて)、もいいかも。つわりで辛い思いをするよりいいんじゃないかと。わたしは、ひどいときはそうしてました(笑)
- 気圧の変化
特に離着陸時に気圧や酸素濃度が低下し、一般の人も、耳鳴りや頭痛が起こることがあります。妊娠中は、貧血になりやすいので、強い頭痛を感じやすい傾向があります。貧血気味の方は、鉄分のサプリメントなどを摂取したり、産婦人科の先生に相談してみてください。
妊娠後期、臨月での飛行機搭乗
妊娠後期、臨月に入ってから飛行機を利用する場合、「出産予定日の28日以内」の搭乗では、診断書が必要になります。
これは国際便も国内便も同じで、どの航空会社を利用しても、診断書の提示を求められるはずです。
出国のときは診断書が必要なかったとしても、もし帰国のときに出産予定日の28日以内になっている場合は、必要なる可能性があるので、利用する航空会社に事前に確認しておきましょう。
妊娠中は、普段と違い、体調変化が出やすくなります。仕事などで飛行機に乗り慣れている方もいるかと思いますが、油断は禁物!無理はせず、産婦人科の先生と相談の上、なるべく安定期の間に飛行機に乗るようにしましょう。